「練習やってるー…って、こんな時間だから当たり前だよね」

が来ているのは盤戸高校。
今日はいろいろあって来るのがいつもより遅くなってしまい、現在夕方の5時過ぎ。
校門から校庭を覗いてみると、練習中の盤戸スパイダーズのメンバー。
そして今ボールを持って走っているのは背番号21番にアイシールドの…赤羽隼人だ。
彼は次々と止めに向かってくるチームメイトを抜かしていく。

「かっこい…」

そうがつぶやきかけた時、彼は思いっきりこけた。

「!?」

「あ、ちゃん、こんにちは」

が来ていることに気づいた盤戸スパイダーズのマネージャー、ジュリが校門の方へ走ってきた。

「こ、こんにちは!」

まだ赤羽が転んだことにはビックリしている。

「赤羽、いつもは失敗しないのに、今日はもう何回もこけているの。」

苦笑して話すジュリ。
再び校庭を見ると、皆が練習をやめ、ベンチの方に歩いていた。

「休憩時間よ。 早く赤羽のところに行ってあげなさい。」

ジュリはの肩に手をぽんと置き、にこ、と笑う。

「え…あ、はい!」

はベンチの方に走っていった。






赤羽はベンチに座っていつものギターのチューニングをしていた。

「赤羽さん、こんにちは。 お疲れ様です」

「ああ、か。」

と言って、はぁ――…とため息をつく赤羽。

「ど、どうしたんですか? 元気ないですよ?」

「いや…なんでもない…」

彼はまた小さくため息をつき、ギターのチューニングを始めた。

「お、!」


が声のした後ろを振り向くと、コータローが立っていた。

「コータローさん、こんにちは」

コータローはが背中に隠し持っている物を見、赤羽を見る。

「……なんだ、渡さねえのか? だったらオレがもらうぜ?」

コータローのその言葉に、赤羽は顔を上げ、の顔を見た。

「もしかして…私が来るのが遅かったから、忘れたと思って落ち込んでたんですか…? ふふ…。 忘れるわけないですよ。」

はい、と笑顔で赤羽に小さな包みを渡す。


「誕生日、おめでとうございます!」


今まで落ち込んでいた顔の赤羽が、微笑んだ。

「ありがとう」






「おお―――――! 赤羽が復活したぞ―――っ!」

休憩時間が終わり、再び練習中。

「がんばれ――!」

ベンチでは応援している。

ちゃんからプレゼントもらってから、すっかり元気になったわね。」

の隣に座り、記録をとっていたジュリは苦笑する。

「…何をあげればいいか迷ったけど、気にいってくださったみたいでよかったです。」

赤羽のバックを見ては微笑む。
それにはがあげたプレゼント――アメフトのボールとギターの形のキーホルダーが付いていた。







・・ 後書き ・
まず、1日遅れましたが、赤羽さんはっぴーばーすでー!
は、初赤羽さん夢です… 果たして赤羽さん夢と言えるだろうか(汗)
うう…ヘタレ(?)な赤羽さんになったかも(でもそんな赤羽さんもいいです^^(ぇ)
まだ漫画を赤羽さんが出たところまで持ってないので、
アニメを参考に書いたのですが…キャラの口調、おかしいかもです;;
最初の予定は甘だったはずなのですが、書いているうちにほのぼのっぽくなってしまいました;;
(ってこれほのぼのかな…?)

ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!

2007 / 9 / 22 UP
2007 / 9 / 30 修正(隼人→赤羽 漫画18巻を買って、ジュリさんが”赤羽”と読んでることに気づいたので;;)