『なあなあ! 放課後みんなでハロウィンパーティーしようぜ!』
「ハロウィン…か。」
筧はカレンダーの10月31日の数字を見てつぶやく。
そういえば、アメリカに留学していた時に1度だけやったことがあるな、と思う。
放課後、水町の提案で急にハロウィンパーティーをすることになった巨深アメフト部。
それぞれ家で準備をしてからまた集まるそうだ。
(も呼べたらよかったな…)
といっても彼女の家は王城高校方面だ。
今から呼んでもパーティーまでには間に合わない。
そんなことを考えながら準備をしていると、
ピンポーン
家のチャイムがなった。
たぶん水町だろう、と思いながら玄関へ向かう。
「はい…。」
ドアを開けると、はおったコートの下に魔法使いの服を着たがいた。
「こんにちは」
はにこっと微笑む。
「、どうしてここに…」
突然の訪問に筧は驚く。
「今日の朝、水町さんから
『今日俺らアメフト部でハロウィンパーティーすっから、よければお前も来てくれな!』
って電話がきたんです。」
で、来るついでに筧さんを呼んで来てくれ、と言われたので…と続ける。
「そうだったのか…(ありがとう水町…っていつの間にの電話番号を…!)
じゃあ、俺準備してくるから、中で少し待っててくれるか?」
「あ、はい!」
―――数分後―――
ガチャ、と筧の部屋のドアが開く。
「わあ……。 似合ってます…! 同じ魔法使いですね!」
玄関に座っていたは立ち上がる。
出てきた筧は黒い魔法使いの服を着ていた。
「じゃあ、行きましょう!」
筧がコートをはおったのを確認して、はドアノブに手をかけようとする。
と、筧に反対の手をつかまれた。
「どうしたんですか?」
振り向くと、
「Trick or Treat.」
英語の言葉。
さすが筧さん、発音がうまい…なんて考えて、少ししてからその意味が頭の中に浮かんだ。
「へ…え、ええと…ええと…今はまだ…」
「じゃあTrickの方だな。 …着くまで手、繋いでもいいか。」
「は、はい…」
手を繋ぎ、お互い頬を赤くして巨深高校へ向かった。
――――――――HAPPY HALLOWEEN! 2人の魔法使い!
・・ 後書き ・
再び 初!な筧夢 ハロウィン夢 筧ver. です。
口調がちゃんと筧になっているだろうか…(汗)
筧が仮装するなら何だろう…と考えて一番最初に浮かんだのが「魔法使い」。
魔法使いはなんか冷静なイメージが1番に浮かぶので。
ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!
2007 / 10 / 31