「楽しみだね、セナ君。」

「うん、みなさん何に仮装してるのかなあ。」

今は10月31日の夕方。 とセナは西部高校に向かっている。
は白いワンピースでティアラを付けた姫、セナは魔法使いの格好をしている。
2人は陸に、西部アメフト部のハロウィンパーティーに誘われたのだ。


いろいろ話をしながら歩いていたら、西部高校に着いた。
校門を過ぎ、アメフト部部室に行く。

「「こんにちは。」」

「セナ君、ちゃん、いらっしゃい。」

ドアを開けると、キッドが迎えてくれた。

「こんにちは、キッドさん。 お邪魔します。 …あの…キッドさんは仮装しないんですか?」

他のメンバーは仮装をしているが、キッドはいつものウェスタンな服と帽子だ。
が聞くと、俺はこれだけでも十分仮装さ、とキッドは帽子を押さえながら言った。
部屋の奥を見ると、掘出監督もいつもと変わらぬ格好で、相変わらずピストルを上に向けてガンガン撃っている。

「よ、セナ、! 遅かったじゃんか。」

「陸!」

陸はこちらに来ながら、片手を少し挙げる。

「こんにちは。」

笑顔では返す。

「陸君は吸血鬼かー かっこいい!」

「あ、ああ…」

やって来た陸は、の言うとおり、黒いマントをはおった吸血鬼の格好をしている。
少し顔を赤くする陸。

「セナ君、セナ君。」

「?」

そんな2人の会話を聞いていたセナは、小さな声で誰かに呼ばれる。
声のした方を向くと、キッドが、こっちへ来い、2人っきりにさせよう、と手で合図をしていた。
セナはこっそりとキッドがいる方へ行く。

も、プリンセスの服、かわいいぜ。」

「ふふ…ありがとう。」

ふと、陸はセナがいなくなっていることに気づく。

「私達もみんなのところに行こ! …あれ、セナ君は?」

陸の手をつかんだも、セナがいないことに気づいた。
さきにいったのかな、と言う彼女。

。」

「? 何?」

「Trick or Treat?」

名前を呼ばれたが陸の方を向くと、ハロウィンお決まりの言葉が。
その言葉の意味を理解して、

「あ、うん! ちょっと待」

お菓子を渡そうとすると、唇に軽くキスをされた。

「え、ええ、えええと…?!」

「今日の俺は吸血鬼なんだぜ?」

真っ赤な顔のに、陸はニッと笑った。


――――――――HAPPY HALLOWEEN! Trick and Treat at the same time!






・・ 後書き ・
ハロウィン夢ー4つ目! 初陸夢です。
うーん…? なんか終わりがおかしい、かな;;
えっと…キッドさんは計画していたのではないです。 ただ、2人の様子を見て判断した、という感じで。
この後2人はみんなのいるところに行きます。 その後は皆さんのご想像にお任せします^^;;(コラ

陸の口調はまだなんとなくわかるとして、キッドさんがわかりません;;
「セナ君」って呼んでたっけ…とかなり不安です(汗)
最後の英文があってるかも不安… 意味としては「イタズラとお菓子は同時」で書いたのですが…

ではでは、ここまで読んでくださり ありがとうございました!

2007 / 11 / 3